先日(2008/4)別府〜湯布院〜福岡にTipoで旅行に行きました。
天候に恵まれ初夏を思わせるような暑さになり、福岡近郊でエアコン
を入れたんですが、あまり冷えてる気がしません。
案の定、横で嫁が「暑い!」とわめきだしました。
「外の方がもっと暑いから!」となだめつつ
「きっとそのうち冷える。頼む、冷えてくれ〜!!」と心の中で叫びました。
そのまま窓も開けずに走り続けましたが
30分ぐらいでいいかげん腹が立ってきました。
「ジュースでも飲もう」と停車して外に出ると、
外のほうがはるかに涼しかったです。
自分はいったい何をしているんだろうと思うと同時に
エアコンを直そうと決意した瞬間でもありました。

実は16年間、ガスの補充したことがないんです。
夏場はエアコンの効くノアに乗るようにしていたんですが
とりあえずガスの補充をしてみて、又冷える様になれば
夏もTipoに乗ってやろうと思います。
最近は停車中に5秒ぐらいのスパンでコンプレッサー
がON/OFFを繰り返す症状がでていたので、
これも治ればいいんですが…

というわけで、ガスを補充をしようと思います。
でもR-12は入手に苦労しそう。
R-12にも入れられるHFC系代替フロンがあるみたいですが
それらはほとんどがR134aが主成分で添加剤でR-12に対応させているみたいです。
問題ありそうなのであまり気乗りせず。
しかし他にもHC冷媒というのがあるみたいです。
HC冷媒に関する詳しいホームページはたくさんあるので
ここでは書きませんが、僕には相当魅力的に映りました。
そこで夏を前にHCガスを補充をすることにします。

ガス使用量は、R-12に対して0.3を掛けた数値が充填量の
目安になるらしいんですが参考として
載っていた例、800g×0.3=240gというのがあったので
あくまで推測ですが少しはガスが残っていると仮定して
200g(1缶100g×2)入れてみることにしました。
ガスの補充に必要なホースとガスを揃えました。
僕の場合この2点で5000円弱でした。



作業内容は基本的にはガスの缶をホースのバルブに繋ぎ、もう一方のバルブ
を車の低圧側配管のサービスバルブに接続してガスを充填するだけです。
Tipoには下の写真の位置の低圧配管にサービスバルブ
が付いているのでここから充填作業を行いました。
 
 

作業を行う上での一番の問題点は、充填用のホースを
サービスバルブにそのまま接続してしまうと、ホース内の
空気がそのままエアコンの冷房サイクルに混入してしまうことです。
よってエア抜きのためにガス缶のバルブハンドルを開いてホース内
の空気を抜きながら、なおかつ、手早く車のサービスバルブに接続
してやるのがガス充填作業最大のポイントです。



ちなみにバッテリーの上に缶を置いて作業するのは
危険と思われます。



最初はエンジンを切った状態でガスを充填し、
残り(150gぐらい)はエアコン入れました。
エアコン入れてしばらくは相変わらずコンプレッサー
が5秒間隔でON/OFFを繰り返えしていたので、
昔の様にはならんなぁと落胆していましたが
そのうちコンプレッサーが連続作動を始めました。
どうやらコンプレッサー側でちゃんとガス抜けと判断してくれていたようです。
動作音もいい感じ。
エアコンの状況はといいますと
エンジンルームの下からは水滴もひっきりなしに落ち始めました。
低圧配管も水滴がつくほど冷たくなってます。

Tipoにはサイトグラスらしきものが見当たらないので
泡での目視が出来ません。
200gが適量なのかわかりませんが、とりあえずこれで様子見します。

ラベルを作成して貼っておきました。


6月10日に用事で往復200Kmほど走ったのでちょうどエアコンの動作テストが出来ました。
ダッシュボード中央にある吹き出し口に温度計を挿して走行します。


出発前のエンジン停止状態で日中での車内温度は34.5度でした。


15分間、駐車場でアイドリングで止まっているときの吹き出し口の温度は11度に下がりました。
室内全体でみるとまだ少し暑いです。ダイヤルは2段目。




ダイヤル4段階あるうちの弱いほうから2段目で2,30分走行していましたが
肌寒くなってきたのでちょっと車を止めて温度をみてみると7度でした。
その後は寒いので最弱で走行しましたが十分冷えました。



6月の天気のいい日中では十分すぎるほどの冷え方です。
コンプレッサーもHCガスを入れてからは負荷が減ったみたいで
加速中でも昔ほどはパワー不足を感じないです。
以前はパワーダウンが顕著だったのでエアコンを使用しませんでしたが、
これなら常時使用に耐えられるレベルです。

うちのTipoにHC冷媒入れての冷却能力は不満を感じさせないどころか
期待以上の冷え具合です。よって大満足の結果となりました。


その後の報告
2008年は相当な猛暑となり7、8月に入ってからの炎天下での急速冷却はさすがにつらいものがあります。
ただHCガスでも、僕が購入したエアークーリングはコンプレッサーの負荷が一番少なさそうだというのが
選択理由であり、急速冷却が弱い、冷えは、若干悪い、というのは納得済でした。
急速冷却は苦手ではありますが、うちの車の場合20分もかければギリギリ快適に過ごせる温度にはなります。
冷却具合い重視であれば他のHCガスの方がよろしいかと思われます。